===第2節 無限集合の濃度===
「正の偶数全体の集合」と「自然数全体の集合」ではどちらが要素が多いだろうか?「正の偶数全体の集合」は「自然数全体の集合」の真部分集合(それ自身でない集合)であるから、「自然数全体の集合」の方が多いように見える。しかし、「正の偶数全体の集合」から「自然数全体の集合」への関数\( f \)を $$ f(x) = 2x $$ とすると、これは全単射である。全単射が存在するということは、濃度は同じでなければならない。
[全単射による等濃(equinumerous)の定義を挿入]