==第1½章 集合の濃度==
集合の濃度とは、直感的にはその集合の「要素の個数」のことであるが、単なる「要素の個数」とは異なり、無限集合にも定義される。
===第1節 有限集合の濃度===
有限集合の濃度は、その集合の要素の個数と同じである。以下に例を示す。
* \( \{ 1, 3, 5 \} \)の濃度は\( 3 \)である。
* \( \{ a, b, c, \cdots, z \} \)の濃度は\( 26 \)である。
* \( \emptyset \)の濃度は\( 0 \)である。
* \( \{ \emptyset \} \)の濃度は\( 1 \)である。
下から2番目の例は空集合である。空集合には要素が存在しないので、「要素が\( 0 \)個ある」と考えると、空集合の濃度は\( 0 \)であることがわかる。
一方、一番下の例は「空集合のみを要素に持つ集合」である。この集合には空集合という要素が\( 1 \)個あるので、その濃度は\( 0 \)ではなく\( 1 \)である。
以下は、濃度に関する当然だが重要な事実である。\( A, B \)は有限でも無限でもよい集合とする。無限集合の濃度は次の節で扱う。
* \( A \)を定義域、\( B \)を終域とする全射が存在するとき、\( A \)の濃度は\( B \)の濃度以上である。
* \( A \)を定義域、\( B \)を終域とする単射が存在するとき、\( A \)の濃度は\( B \)の濃度以下である。
* \( A \)を定義域、\( B \)を終域とする全単射が存在するとき、\( A \)の濃度は\( B \)の濃度と等しい。
===第2節 無限集合の濃度===
「正の偶数全体の集合」と「自然数全体の集合」ではどちらが要素が多いだろうか?
[全単射による等濃(equinumerous)の定義を挿入]
[アレフ0とアレフ1の定義を挿入]
==第1¾章 カントールの対角線論法==
[一般の集合に対するカントールの対角線論法を挿入]
[一般連続体仮説を挿入]
==第2章 基数と共終数==
[基数の定義と例を挿入]
[共終数の定義と例を挿入]
==第3章 到達不能基数==
[到達不能基数の定義を挿入]
[ZFCとの独立性に関する言及を挿入]
==脚注==
<references />