メインメニューを開く

差分

利用者:Nayuta Ito/高校数学から巨大基数まで最速でたどる

1,477 バイト追加, 2021年2月5日 (金) 15:04
# \( \alpha \)は推移的集合である。
# \( \langle \alpha, \{ (\beta, \gamma) \mid \beta, \gamma \in \alpha かつ \beta \in \gamma \} \rangle \)は整列集合である。
 
集合を表すのに小文字を使っているのは、順序数が数のような性質を持つためである。これについては後で触れる。
以下に例を示す。
 
\( \emptyset \)は順序数である。なぜなら、\( \emptyset \)は推移的集合であり、\( \langle \alpha, \{ (\beta, \gamma) \mid \beta, \gamma \in \alpha かつ \beta \in \gamma \} \rangle = \langle \emptyset, \emptyset \rangle \)であるが、これが整列集合とならないことを示す反例が存在しないためである。このあたりの論理は高校では厳密ではないため、「そういうものだ」と認識してほしい。
 
要素が\( 1 \)個であるような集合であって順序数であるものは\( \{ \emptyset \} \)だけである。証明は以下の通りである。もし\( \alpha = \{ \beta \} \)が順序数だとすると、推移的集合の性質から\( \beta \subset \alpha \)であるが、\( \alpha \)の部分集合は\( \emptyset \)と\( \alpha \)だけである。しかし、\( \alpha = \beta \)となるとこれはZFC(数学の基本的なルール)である「正則性公理」に反することが知られているため、\( \alpha = \emptyset \)とするしかない。\( \alpha = \{ \emptyset \} \)のとき\( \langle \alpha, \{ (\beta, \gamma) \mid \beta, \gamma \in \alpha かつ \beta \in \gamma \} \rangle \)は整列集合になっているので、これは唯一の要素が\( 1 \)個であるような順序数である。
===第7節 超限順序数と超限帰納法===
Wikiいけめん
217

回編集