::(2)この$$A$$に対して、$$A \notin A$$か$$A \in A$$のいずれか一方が必ず成り立つ。
::(3)$$A\notin A$$と仮定する。このとき、$$A \in \{X | X \notin X\}$$となるが、$$A = \{X | X \notin X\}$$としたことから、$$A \in A$$となってしまい矛盾する。
::(4)$$A \in A$$と仮定する。このとき、$$A \notin \{X | X \notin X \}$$と なるがことから、なることから、$$A \notin A$$となってしまい、矛盾する。
::(5)このことから、パラドックスが生じた。
これは一般的に'''ラッセルのパラドックス'''と呼ばれ、このパラドックスを解消するための措置として 、ドイツの数学者エルンスト・ツェルメロ(1871 ~ 1953)と、イスラエルの数学者アドルフ・フレンケル(1891 ~ 1965)によって公理的集合論(ZF体型)として改良されていった。
==集合==
'''集合'''(set)とは「ものの集まり」を意味している。この集められる対象となる「もの」を集合の要素あるいは単に'''元'''(element)という。(以下、元で統一する。)