「ガラパゴ数学」の版間の差分

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==数==
 
==数==
多様体型オブジェクト上の座標または量を '''数''' と呼ぶ。一般に多様体といえば「局所的にはユークリッド空間と見なせるような図形や位相空間」と表現されるが、ここでいう多様体型オブジェクトとは数直線や複素平面、線形空間のような多様体(の一部)とみなして扱うことができるオブジェクト(図形)の総称で、'''座標''' や '''量''' といった概念を適用可能という特徴を持つ。量とは方向や形状によって示される大きさの一般概念で、このようなオブジェクトに対し一定のルールに従って座標をマッピングしたとき、そのルールと座標全体を総称して '''座標系''' と呼ぶ。
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多様体型オブジェクト上の座標または量標を '''数''' と呼ぶ。一般に多様体といえば「局所的にはユークリッド空間と見なせるような図形や位相空間」と表現されるが、ここでいう多様体型オブジェクトとは数直線や複素平面、線形空間のような多様体(の一部)とみなして扱うことができるオブジェクト(図形)の総称で、'''位相''' や '''量''' といった概念を適用可能という特徴を持つ。位相とは特定の場所を示す無次元(無階)の位置情報であり、ガラパゴ数学においては位相に対してラベリングされた名前を '''座標''' と呼ぶ。また、量とは方向や形状によって示される1次元(1階)以上の大きさの一般概念であり、量に対してラベリングされた名前を '''量標''' と呼ぶ。
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また、量の次元や階数を落とした視点を想定することで量標を座標とみなすことも可能であり、そのような広義の意味において多様体型オブジェクトに対し何らかのルールを定めて座標をラベリングしたとき、それらの座標の集合を '''座標系''' と呼ぶ。
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==座標系==
 
==座標系==
 
ガラパゴ数学において主として扱われる座標系は以下のルールをベースとする。
 
ガラパゴ数学において主として扱われる座標系は以下のルールをベースとする。
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(便宜上、多様体型オブジェクトを単にオブジェクトと表記する。)
  
* 座標系上の任意の座標を基準座標(原点)とし、$$\mathrm{0}$$ と名付ける。
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* オブジェクト上に任意の量を定めて $$\mathrm{P}$$ とラベリングし、これを基準量標(基底)とする。
* 座標系の任意の量を基準量(基底)とし、$$\mathrm{P}$$ と名付ける。
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* オブジェクト上に任意の位相を定めて $$\mathrm{0}$$ とラベリングし、これを基準座標(原点)とする。
 
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* 同一のオブジェクト上に定められた $$\mathrm{0}$$ と $$\mathrm{P}$$ によってそのオブジェクトの座標系が一意に定まる。
  
 
特に $$\mathrm{P}$$ を1階のテンソルとして表現できるとき
 
特に $$\mathrm{P}$$ を1階のテンソルとして表現できるとき
* $$\mathrm{P}$$ の大きさを '''1''' と名付ける。
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* $$\mathrm{P}$$ の大きさ(絶対値)に '''1''' と名付ける。
* $$\mathrm{P}$$ の指し示す方向を '''+''' と名付ける。
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* $$\mathrm{P}$$ の指し示す方向(符号または偏角)に '''+''' と名付ける。
* $$\mathrm{0}$$ を基準として $$\mathrm{P}$$ によって指し示される座標を '''+1''' と名付ける。
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* $$\mathrm{0}$$ を基準として $$\mathrm{P}$$ によって指し示される座標を '''+1''' とラベリングする。
 
 混同の恐れがない限り、座標の +1 は単に 1 と略すことができる。
 
 混同の恐れがない限り、座標の +1 は単に 1 と略すことができる。
  
  
$$\mathrm{0}$$ $$\mathrm{P}$$ は任意に定めることができるため、同一のオブジェクトに対して異なる複数の座標系を想定することができる。
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==演算==
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基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ と 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ の両者が一意に定まると座標系も一意に定まり、どちらか一方でも異なれば座標系も異なる。このことは、同一のオブジェクト上に異なる複数の座標系を想定可能であることを意味する。
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異なる座標系においてそれぞれの座標を相互に変換(翻訳)することを '''演算''' と呼び、以下の4種類に大別される。
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!基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ が同一の座標系
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===乗除算===
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乗除算は「基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ が同一で、基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ の異なる座標系 A と B に対する量標変換」に該当し、主に'''乗算'''と'''除算'''の二種類に分けられる。
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乗算(掛け算)
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:A における 量標 a が B における 基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ に一致するとき、B における 量標 b は A における 量標 a×b
  
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:A における 量標 a が B における 量標 b に一致するとき、B における 基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ は A における 量 a÷b
  
==演算==
 
同一の(または同一視可能な)多様体型オブジェクトに複数の座標系を想定したとき、異なる座標系同士の座標を相互に翻訳することを '''演算''' と呼ぶ。
 
  
 
===加減算===
 
===加減算===
加減算は「基準量(基底) $$\mathrm{P}$$ が一致し、基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ の異なる座標系 A と B に対する演算」に該当し、主に'''加算'''と'''減算'''の二種類に分けられる。
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加減算は「基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ が同一で、基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ の異なる座標系 A と B に対する座標変換」に該当し、主に'''加算'''と'''減算'''の二種類に分けられる。
  
 
加算(足し算)
 
加算(足し算)
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:A における 座標 a が B における 座標 b に一致するとき、B における 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ は A における 座標 a-b
 
:A における 座標 a が B における 座標 b に一致するとき、B における 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ は A における 座標 a-b
  
===乗除算===
 
乗除算は「基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ が一致し、基準量(基底)$$\mathrm{P}$$ の異なる座標系 A と B に対する演算」に該当し、主に'''乗算'''と'''除算'''の二種類に分けられる。
 
 
乗算(掛け算)
 
:A における 量 a が B における 基準量(基底) $$\mathrm{P}$$ に一致するとき、B における 量 b は A における 量 a×b
 
 
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:A における 量 a が B における 量 b に一致するとき、B における 基準量(基底) $$\mathrm{P}$$ は A における 量 a÷b
 
  
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乗除算と加減算を合わせて'''四則演算'''と呼ぶ。
  
加減算と乗除算を合わせて'''四則演算'''と呼ぶ。
 
  
 
==既存の数学による説明==
 
==既存の数学による説明==

2020年1月24日 (金) 11:33時点における版

ガラパゴ数学(がらぱごすうがく、Galapagothmetic)とは、多様体型オブジェクト上の座標または座標によって示される大きさを数と捉える数学の考え方(視点)である。

はじめに

ガラパゴ数学は、創始者である みゆ が「数とはなにか」「演算とはなにか」という数学の根幹・本質を追求したことによって生み出された。扱う対象が数理である以上、そこから得られる結果が既存の数学と異なるわけではないが、ガラパゴ数学の特徴は独自の視点による見通しの良さにあり、幾何・線形代数・整数論・群論といった数学の各分野をシームレスにしている。

特定の学問分野にカテゴライズされるようなものではなく、数理を扱う上での考え方(視点)を得ることがガラパゴ数学の主題である。概念を伝達する便宜上、既存の数学表現や日常用語あるいは図示などを用いた翻訳によって説明されるが、数式や用語などを定義したり表現方法を定めたりすることは本来は範疇ではない。

ガラパゴ数学という名は、「隔離空間で独自に進化した数学」という意味で ガラパゴス(諸島)+ 数学 より命名された。英語表記の Galapagothmetic は Galapagoth + Arithmetic を語源とし、数学(mathematics)の中でもとりわけ数の概念や演算の論理的手続きを明らかにするという意味合いで算術(arithmetic)の語が用いられている。

ガラパゴ数学は既存の数学とは異なる思考体系を持つことに注意されたい。

多様体型オブジェクト上の座標または量標を と呼ぶ。一般に多様体といえば「局所的にはユークリッド空間と見なせるような図形や位相空間」と表現されるが、ここでいう多様体型オブジェクトとは数直線や複素平面、線形空間のような多様体(の一部)とみなして扱うことができるオブジェクト(図形)の総称で、位相 といった概念を適用可能という特徴を持つ。位相とは特定の場所を示す無次元(無階)の位置情報であり、ガラパゴ数学においては位相に対してラベリングされた名前を 座標 と呼ぶ。また、量とは方向や形状によって示される1次元(1階)以上の大きさの一般概念であり、量に対してラベリングされた名前を 量標 と呼ぶ。

また、量の次元や階数を落とした視点を想定することで量標を座標とみなすことも可能であり、そのような広義の意味において多様体型オブジェクトに対し何らかのルールを定めて座標をラベリングしたとき、それらの座標の集合を 座標系 と呼ぶ。


座標系

ガラパゴ数学において主として扱われる座標系は以下のルールをベースとする。 (便宜上、多様体型オブジェクトを単にオブジェクトと表記する。)

  • オブジェクト上に任意の量を定めて $$\mathrm{P}$$ とラベリングし、これを基準量標(基底)とする。
  • オブジェクト上に任意の位相を定めて $$\mathrm{0}$$ とラベリングし、これを基準座標(原点)とする。
  • 同一のオブジェクト上に定められた $$\mathrm{0}$$ と $$\mathrm{P}$$ によってそのオブジェクトの座標系が一意に定まる。

特に $$\mathrm{P}$$ を1階のテンソルとして表現できるとき

  • $$\mathrm{P}$$ の大きさ(絶対値)に 1 と名付ける。
  • $$\mathrm{P}$$ の指し示す方向(符号または偏角)に + と名付ける。
  • $$\mathrm{0}$$ を基準として $$\mathrm{P}$$ によって指し示される座標を +1 とラベリングする。

 混同の恐れがない限り、座標の +1 は単に 1 と略すことができる。


演算

基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ と 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ の両者が一意に定まると座標系も一意に定まり、どちらか一方でも異なれば座標系も異なる。このことは、同一のオブジェクト上に異なる複数の座標系を想定可能であることを意味する。

異なる座標系においてそれぞれの座標を相互に変換(翻訳)することを 演算 と呼び、以下の4種類に大別される。

基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ が同一の座標系 $$\mathrm{0}$$ が異なる座標系
基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ が同一の座標系 無変換 加減算
基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ が異なる座標系 乗除算 アフィン変換


乗除算

乗除算は「基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ が同一で、基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ の異なる座標系 A と B に対する量標変換」に該当し、主に乗算除算の二種類に分けられる。

乗算(掛け算)

A における 量標 a が B における 基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ に一致するとき、B における 量標 b は A における 量標 a×b

除算(割り算)

A における 量標 a が B における 量標 b に一致するとき、B における 基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ は A における 量 a÷b


加減算

加減算は「基準量標(基底) $$\mathrm{P}$$ が同一で、基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ の異なる座標系 A と B に対する座標変換」に該当し、主に加算減算の二種類に分けられる。

加算(足し算)

A における 座標 a が B における 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ に一致するとき、B における 座標 b は A における 座標 a+b

減算(引き算)

A における 座標 a が B における 座標 b に一致するとき、B における 基準座標(原点) $$\mathrm{0}$$ は A における 座標 a-b


乗除算と加減算を合わせて四則演算と呼ぶ。


既存の数学による説明

ガラパゴ数学における演算の概念を既存の数学用語で表現するならば、対称性を用いて図形を同一視する手法であると説明することができる。

例えば、加減算は直線の並進対称性である。「直線をどれだけ動かすか」を1つ指定しこれを a とすると、これは既存の数学では直線の持つ対称性の1つとなる。ガラパゴ数学では動かす前と後の直線を f(x)=a+x という関係性で同一視し、これを足し算とみなす。

関連項目