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ガラパゴ累乗定理

61 バイト追加, 2019年12月12日 (木) 08:34
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'''ガラパゴ累乗定理'''(ガラパゴるいじょうていり)とは、複素数(多元数)$$z$$ の累乗は $$r=2\mathrm{Re}(z)$$ と $$l=|z|^2$$ より構成される代数的多項式 $$P$$、$$Q$$ を用いて $$Pz+Q$$ という一次結合の形で表わせるという定理である。という一次結合の形で表せるという定理である。
[[ガラパゴ数学]]の主定理の一つで、$$+1$$ と $$+z$$ を基底の元とする $$\mathbb{R}^2$$ 斜交平面上の幾何を扱うことを主目的として [[みゆ]] によって導出された。
== 概要 ==
複素数 $$z$$ の 正整数 整数 $$n$$ 乗を、乗は、$$r=2\mathrm{Re}(z)$$ と $$l=|z|^2$$ を用いて次のように表す。を用いて次のように表せる。 :$$\displaystyle z^n=\left[\sum_A_{k=0}^{\lfloor (n-1)/2\rfloor}\binom{nz-k-1}{k}(-1)^kr^A_{n-2k-1}l^{k}\right]z-quad\left[\sum_begin{kcases}A_0=0}^{\lfloor (n-2)/2\rfloor}A_1=1\\binomA_{n-k-2}=(A_{k}(-1})^kr^r-(A_{n-2kk-2})l^\end{kcases}\right]l$$
:$$\begin{array}{l}
z^5=&(r^4-3r^2l+l^2)z-(r^3-2rl)l\\
&\quad\quad\quad\vdots\\
z^n=&A_{n}z-A_{n-1}\quad\begin{cases}
A_0=0\\
A_1=1\\
A_{k}=(A_{k-1})r-(A_{k-2})l
\end{cases}
\end{array}$$
:$$z^n=\displaystyle\left[\sum_{k=0}^{\lfloor (n-1)/2\rfloor}\binom{n-k-1}{k}(-1)^kr^{n-2k-1}l^{k}\right]z-\left[\sum_{k=0}^{\lfloor (n-2)/2\rfloor}\binom{n-k-2}{k}(-1)^kr^{n-2k-2}l^{k}\right]l$$
 
 
特に、 $$z=e^{i\theta}$$ のとき、$$r=2\cos\theta$$、$$l=1$$ であることから
また、 $$z=e^{i\theta}$$ のとき、$$r=2\cos\theta$$、$$l=1$$ であることから:$$\displaystyle z^n=\left[\sum_A_{k=0n}^z-A_{\lfloor (n-1)/2}\rfloor}quad\binom{n-k-1}begin{kcases}(-1)^k(2A_0=0\cos\theta)^{n-2k-A_1=1}\right]z-\left[\sum_A_{k}=0}^(A_{\lfloor (nk-21})/2\rfloor}\binomr-(A_{n-k-2})=2(A_{k}(-1})^k(2\cos\theta)^-(A_{n-2kk-2})\right]end{cases}$$
:$$\begin{array}{l}
z^5&=(r^4-3r^2+1)z-(r^3-2r)&=[(2\cos\theta)^4-3(2\cos\theta)^2+1]z-[(2\cos\theta)^3-2(2\cos\theta)]\\
&\quad\quad\quad\vdots\\
z^n&=A_{n}z-A_{n-1}\quad\begin{cases}
A_0=0\\
A_1=1\\
A_{k}=(A_{k-1})r-(A_{k-2})
\end{cases}&
\end{array}$$
:$$z^n=\displaystyle\left[\sum_{k=0}^{\lfloor (n-1)/2\rfloor}\binom{n-k-1}{k}(-1)^k(2\cos\theta)^{n-2k-1}\right]z-\left[\sum_{k=0}^{\lfloor (n-2)/2\rfloor}\binom{n-k-2}{k}(-1)^k(2\cos\theta)^{n-2k-2}\right]$$
 
[[ファイル:ガラパゴ累乗定理.png |480px|center|border|ガラパゴ累乗定理のイメージ]]
<center>ガラパゴ累乗定理のイメージ</center>
==導出==
==幾何への応用==
複素平面上において、$$0$$ を始点とし $$+1$$ を終点とするベクトル $$\vec{s}$$ と、同じく $$0$$ を始点とし実数ではない任意の複素数 $$z$$ を終点とするベクトル $$\vec{t}$$ は線形独立である。$$\vec{t}$$ を、原点を中心として $$\vec{s}$$ と $$\vec{t}$$ の成す角度の整数倍回転させて得られるベクトル $$\vec{u}$$ は、ガラパゴ累乗定理によって は、本定理によって $$\vec{s}$$ と $$\vec{t}$$ を基底の元とするベクトル空間上に表現可能である。を基底の元とするベクトル空間上に表現可能である。すなわち、次のような幾何イメージを得る。  <center>ガラパゴ累乗定理の幾何イメージ</center>[[ファイル:ガラパゴ累乗定理.png |480px|center|border|ガラパゴ累乗定理のイメージ]]
===ガラパゴ三辺比定理===
ユークリッド平面上の三角形 $$\triangle OAB$$ において、長さが $$x$$ の辺 $$OA$$ と 長さが $$y$$ の辺 $$AB$$ の成す内角が $$\angle A=\theta~\mathrm{rad}$$ である場合、辺 $$OB$$ を $$O$$ を中心として $$\angle O$$ の偶数倍回転させ、それに伴って各辺の長さを伸縮(負数倍も可)して得られる新たな三角形の三辺比は $$x$$、$$y$$、$$c=\cos\theta$$ の整式で表せるという定理である。これはガラパゴ累乗定理を用いることで容易に導出できるが、詳しくはの整式で表せるという定理である。これは本定理の応用によって得られるものであるが、詳しくは[[ガラパゴ三辺比定理]]を参照のこと。
===ガラパゴ三角関数===
これらの関数 $$\cos(x,z)$$ と $$\sin(x,z)$$ のマクローリン展開形は、ガラパゴ累乗定理によって示すことが可能である。詳しくはのマクローリン展開形は、本定理によって示すことが可能である。詳しくは[[ガラパゴ三角関数]]を参照のこと。