利用者:Nayuta Ito/素微分友愛数の研究の進展
目次
定義
\( ' \)は全て素微分を意味するものとする。
\( m \neq m' \)かつ\( m = m'' \)であるとき、\( m \)を素微分友愛数であるという。
また、簡単のため\( (m, m') \)の組を素微分友愛数であるということもある。
結果
証明
結果1
(マリポーサ様) 正整数nがn=n"となると仮定する。 nのある素因数pについて、n=p^im(mはpで割り切れない)と表すとすると、i<pでなければならない。 いまM=im+pm'とおく。 n'=p^(i-1)M n"=(i-1)p^(i-2)M+p^(i-1)M' n=n''より両辺をp^(i-2)で割って、 p^2m=(i-1)M+pM'⇔p*(pm-M')=(i-1)M pは素数でi-1<pだからi-1はpで割り切れないので、M=im+pm'はpで割り切れる。 M/p=(im)/p+m'だが、i,mはともにpで割り切れないので不合理。 ゆえにn=n''は存在しない。
結果2
(広く知られている)
無平方数\( n \)の素因数分解が\( n = p_1p_2 \cdots p_m \)であるとき、
\( n' = \sum_{i=1}^m \left(p_1,p_2,\cdots,p_mからp_iを除いたものの総積\right) \)
である。\( p_k \)について考えると、右辺の和のうち\( i = k \)の項だけが\( p_k \)の倍数でなく、残りは全て\( p_k \)の倍数である。
\( k \)は\( 1 \leq k \leq m \)の範囲で任意に取れるので、\( n' \)は\( n \)のどの素因数の倍数でもない。よって、\( n \)と\( n' \)は互いに素である。
結果3
(凍み豆腐程度の能力様)
AMGMより素微分友愛数m,nに含まれる素因数の逆数の総和は2より大きくならないといけなくて[1]
(最初の59個の素数の逆数和は2より小さく、最初の60個の素数の逆数和は2より大きいことを数値計算で確認する)
というわけでごり押しの結果、m,nに含まれる素因数の個数の合計は少なくとも60個であることが判明しました
注
- ↑ \( m' = n = xm, n' = m = yn \)とすると、\( m \)と\( n \)が無平方数であることと素微分の定義から\( x \)と\( y \)はそれぞれ\( m \)と\( n \)に含まれる素因数の逆数の総和であり、かつ\( mn = xymn \)であるから\( xy = 1 \)である。よってAMGM(相加相乗不等式)から\( x + y \geq 2 \)がいえる。また等号成立条件である\( x = y = 1 \)のときは\( m = n \)となり素微分友愛数の条件を満たさないため、\( x + y > 2 \)が成り立つ。