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ポリトープとは、2次元の平面図形3次元の立体図形を一般化した概念である。

目次

研究分野としてのポリトープ

 
これは立体図形ではない。

ポリトープは、幾何学の一分野とみなされる。ポリトープの研究では、どのような図形が存在するかを調べる。例えば、「各頂点に5個の正三角形が集まる立体図形」は存在する(正二十面体)が、「各頂点に6個の正三角形が集まる立体図形」は存在しない(作ろうとすると無限の平面を正三角形で埋め尽くすことになる)。

ポリトープの定義

何をポリトープに含め、何をポリトープに含めないかは明確ではない。いくつかの外部サイトの定義をリストアップする。

  • 日本語版Wikipedia(2021年5月22日閲覧)
    • 初等幾何学における超多面体(ちょうためんたい、英: poly­tope; ポリトープ)は、平坦な縁を持つ幾何学的対象で、任意の有限次元において存在する。
  • Polytope Wiki(2021年5月22日閲覧)
    • A polytope is an object that generalizes the intuitive notions of "flat" shapes like polygons and polyhedra to any amount of dimensions. (ポリトープとは、多角形や多面体のような「平らな」図形という直感的な概念を任意の次元に一般化した物体である。)

本記事では、\( n \)次元ユークリッド空間内の図形としての\( n \)次元ポリトープを次のように定義する。また、点以外のポリトープに対しファセットという概念と同時に定義する。ポリトープは、0次元、1次元、2次元、・・・ポリトープの総称であると定義される。

  • 点は0次元ポリトープである。
  • (両端を含む)線分は1次元ポリトープである。線分のファセットは、両端の点である。すなわち、線分はファセットを2つ持ち、それらはどちらも点である。
  • \( n \)次元ポリトープが2個以上あるとき、それらを\( n + 1 \)次元ユークリッド空間内で平行移動、回転移動、および鏡映で反転させて、「どのポリトープのどのファセットも別のポリトープのファセットと完全に重なっている」ようにしたものは\( n + 1 \)次元ポリトープである。このポリトープのファセットはそれを構成するのに使用したポリトープである。

自己交差

ポリトープは自己交差を持つことができる。例えば、「ダビデの星」と呼ばれる図形は6本の線分からなる自己交差を持つ2次元ポリトープである。

凸性

自己交差を持たないポリトープは、それが含まれる空間を内側と外側に分ける。この内側の領域が、「領域内のどの2点を結ぶ線分もその領域に完全に含まれる」という性質を満たすとき、このポリトープは凸であるという。

「凸」という文字は(フォントにもよるが)8本の線分からなる自己交差を持たないポリトープとみなせる。このとき、「凸」は凸ではない。

具体例

円柱や球のように「曲がった」部分を含む図形はポリトープではない。

2次元

2次元のポリトープは、多角形と呼ばれる。

  • 正多角形
    • 正三角形
    • 正方形
    • 正五角形
    • 正六角形
    • etc.
  • その他の図形
    • 直角三角形
    • 長方形
    • 星形
    • Bowtie
    • etc.

3次元

3次元のポリトープは、多面体と呼ばれる。

  • 正多面体
    • 正四面体
    • 立方体
    • 正八面体
    • 正十二面体
    • 正二十面体
  • その他の図形
    • 角柱
    • 角錐
    • etc.

4次元

4次元のポリトープは、多胞体と呼ばれる。

  • 正多胞体
    • 正五胞体
    • 超立方体
    • 正十六胞体
    • 正二十四胞体
    • 正百二十胞体
    • 正六百胞体
  • その他の図形
    • Duoprism
    • Duotegum
    • etc.

5次元以上

5次元以上にもポリトープは存在する。

  • 正単体
  • 正測体
  • 正軸体
  • etc.