利用者:Nayuta Ito/素微分友愛数の研究の進展

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2022年5月14日 (土) 11:44時点におけるNayuta Ito (トーク | 投稿記録)による版 (→‎結果1)
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定義

\( ' \)は全て素微分を意味するものとする。

\( m \neq m' \)かつ\( m = m'' \)であるとき、\( m \)を素微分友愛数であるという。

また、簡単のため\( (m, m') \)の組を素微分友愛数であるということもある。

結果

  • 結果1: \( n \)が素微分友愛数であるとき、\( n \)は平方因子を持たない。証明
  • 結果2: \( (p, q) \)が素微分友愛数の組のとき、\( p \)と\( q \)は互いに素である。証明
  • 結果3: \( (p, q) \)が素微分友愛数の組のとき、\( p \)と\( q \)の素因数の個数は合計で60個以上である。証明

証明

結果1

(マリポーサ様)

正整数nがn=n"となると仮定する。

nのある素因数pについて、n=p^im(mはpで割り切れない)と表すとすると、i<pでなければならない。

いまM=im+pm'とおく。

n'=p^(i-1)M

n"=(i-1)p^(i-2)M+p^(i-1)M'

n=n''より両辺をp^(i-2)で割って、

p^2m=(i-1)M+pM'⇔p*(pm-M')=(i-1)M

pは素数でi-1<pだからi-1はpで割り切れないので、M=im+pm'はpで割り切れる。

M/p=(im)/p+m'だが、i,mはともにpで割り切れないので不合理。

ゆえにn=n''は存在しない。

結果2

(広く知られている)

無平方数\( n \)の素因数分解が\( n = p_1p_2 \cdots p_m \)であるとき、

\( n' = \sum_{i=1}^m \left(p_1,p_2,\cdots,p_mからp_iを除いたものの総積\right) \)

である。\( p_k \)について考えると、右辺の和のうち\( i = k \)の項だけが\( p_k \)の倍数でなく、残りは全て\( p_k \)の倍数である。

\( k \)は\( 1 \leq k \leq m \)の範囲で任意に取れるので、\( n' \)は\( n \)のどの素因数の倍数でもない。よって、\( n \)と\( n' \)は互いに素である。

結果3

(凍み豆腐程度の能力様)

AMGMより素微分友愛数m,nに含まれる素因数の逆数の総和は2より大きくならないといけなくて[1]

(最初の59個の素数の逆数和は2より小さく、最初の60個の素数の逆数和は2より大きいことを数値計算で確認する)

というわけでごり押しの結果、m,nに含まれる素因数の個数の合計は少なくとも60個であることが判明しました

  1. \( m' = n = xm, n' = m = yn \)とすると、\( m \)と\( n \)が無平方数であることと素微分の定義から\( x \)と\( y \)はそれぞれ\( m \)と\( n \)に含まれる素因数の逆数の総和であり、かつ\( mn = xymn \)であるから\( xy = 1 \)である。よってAMGM(相加相乗不等式)から\( x + y \geq 2 \)がいえる。また等号成立条件である\( x = y = 1 \)のときは\( m = n \)となり素微分友愛数の条件を満たさないため、\( x + y > 2 \)が成り立つ。