「三次関数の極値」の版間の差分
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\begin{cases} | \begin{cases} | ||
− | \displaystyle | + | \displaystyle f(\alpha)+f(\beta) |
− | = | + | =2f\left(\frac12\cdot\frac{-b}a\right)\\ |
\displaystyle f(\alpha)-f(\beta) | \displaystyle f(\alpha)-f(\beta) | ||
=\frac a6\left(\frac{\sqrt D}a\right)^3 | =\frac a6\left(\frac{\sqrt D}a\right)^3 | ||
\end{cases} | \end{cases} |
2019年12月8日 (日) 10:43時点における版
三次関数\[y=f(x)\]の極値を考える。
すなわち \begin{cases} y=f(x)\quad(三次式)\\ 0=f'(x)\quad(二次式) \end{cases} となる $$y$$ を求めることになる。
初級
$$f(x)$$ は三次式、 $$f'(x)$$ は二次式 であるので \[f(x)=(一次式)\cdot f'(x)+ax+b\] と多項式の割り算によって変形ができる。
二次方程式 $$f'(x)=0$$ の解は簡単に求まるが、この解を代入するに当たり、上の式は一次式ほどの労力しか要しない。
よって比較的簡単に極値を求めることができる。
$$f'(x)=0$$ の解を $$\alpha$$ として、極値 $$y$$ は \[y=a\cdot\alpha + b\] となる。
中級
$$x$$ の二次方程式 $$f(x)=0$$ の解を $$\alpha,\beta\ (\alpha<\beta)$$ とおく。 \[f(x)=a(x-\alpha)(x-\beta)\] とできる。
三次関数の五点定理を用いると、 \[\frac{f(\alpha)+f(\beta)}2 =f\left(\frac{\alpha+\beta}2\right)\]
$$f(\alpha)+f(\beta)$$ が求まったので、 $$f(\alpha)-f(\beta)$$ を考える。 以下のように変形を行う。 \begin{eqnarray*} f(\alpha)-f(\beta) &=& \int_\beta^\alpha f'(x)dx\\ &=& \int_\beta^\alpha a(x-\alpha)(x-\beta)dx\\ &=& \frac a6(\beta-\alpha)^3 \end{eqnarray*}
まとめると \begin{cases} \displaystyle\frac{f(\alpha)+f(\beta)}2 =f\left(\frac{\alpha+\beta}2\right)\\ \displaystyle f(\alpha)-f(\beta) =\frac a6(\beta-\alpha)^3 \end{cases} $$\alpha,\beta$$ は二次方程式の解なので、和や差については特に簡単に求めることができる。 よって、これを連立することによって $$f(\alpha),f(\beta)$$ を簡単に求めることができる。
\[f'(x)=ax^2+bx+c\]として、
また 二次方程式 $$f'(x)=0$$
の判別式を $$D$$ とおくと、
\begin{cases} \displaystyle f(\alpha)+f(\beta) =2f\left(\frac12\cdot\frac{-b}a\right)\\ \displaystyle f(\alpha)-f(\beta) =\frac a6\left(\frac{\sqrt D}a\right)^3 \end{cases}